ターボ君のお話し。 2


しかし。。。。

しかし幸せは長くは続きませんでした。

ターボ君の故障が見つかったのです。
こんな小さな町ではどうしようもなく
残念ながら
それはもう直すことのできない致命的なものでした。

ターボ君はロボットです。
壊れかけのロボットは必要ないのです。

もうターボ君は必要とされていないのです。


ターボ君はスクラップになることが決まってしまいました。。。

…どうしてなんだ。どうして。。。

町のみんなは思いました。
なんであんなに優しいターボ君がスクラップにならなければいけないんだ。
あんなに綺麗な心を持っているのに…。
せっかく仲良くなれた友達なのに。。。
僕らの一員なのに。。。

町のみんなは一体のロボットのために涙を流しました。
ターボ君がいなくなってしまうことのさみしさ。つらさ。悔しさ。。。。
そんなたまらない想いがみんなの目を濡らしたのです。

町は一体のロボットのために悲しみに包まれました。

ターボ君は言いました。


「みんな泣かないで。
僕はとても楽しい時間を過ごせたよ。
みんなの笑顔がうれしかったんだ。
やっぱりさみしいけど。。。
たくさんみんなとお話できた。今はすごく気分がいいんだよ。

人間になりたかったなぁ。。。
でも僕は幸せでした。。みんなありがとう。。。ありがとう。。。ほんとに」


そう言って静かに目を閉じたのでした。


チューリップ達が花を咲かせるには十分ではない時期のことでした。。。

続く。。。
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ターボくんのお話し。 1

ある町にターボ君というロボットが生まれました。
ターボ君はこの窓から見えるチューリップが大好きでした。
いつも外の景色を見てすごしていたターボ君はある日、
外へ出てみんなのためにできることがしたい。
みんなの喜ぶ顔が見てみたい。
そう思いました。

しかし
ターボ君が町へ出て行くとみんなターボ君の姿を見ただけで逃げてしまうのです。
ターボ君は悲しくなりました。
せっかくみんなのために何かしてあげようと思ったのに。と。

毎日涙を流してすごしました。

そんなある日、ターボ君がいつものように外を見ると、怪我をしている男の子が見えたのです。
ターボ君は迷わず助けてあげました。

するとその話が町中に広まり、みんながターボ君のもとに集まってきました。
ターボ君は町のみんなと仲良くなれたのです

それからターボ君は毎日町へ出かけ、町のみんなを助けてあげました。
八百屋さんの荷物も運んだし、
小さな女の子とチューリップも植えたし、
町のみんなと町のそうじもしました。


ターボ君は思いました。
みんなの笑顔が見れて幸せだと。
こんなに幸せな日がずっと続けばいいなぁと。しかし…

しかし。。。。


続く
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