しかし。。。。
しかし幸せは長くは続きませんでした。
ターボ君の故障が見つかったのです。
こんな小さな町ではどうしようもなく
残念ながら
それはもう直すことのできない致命的なものでした。
ターボ君はロボットです。
壊れかけのロボットは必要ないのです。
もうターボ君は必要とされていないのです。
ターボ君はスクラップになることが決まってしまいました。。。
…どうしてなんだ。どうして。。。
町のみんなは思いました。
なんであんなに優しいターボ君がスクラップにならなければいけないんだ。
あんなに綺麗な心を持っているのに…。
せっかく仲良くなれた友達なのに。。。
僕らの一員なのに。。。
町のみんなは一体のロボットのために涙を流しました。
ターボ君がいなくなってしまうことのさみしさ。つらさ。悔しさ。。。。
そんなたまらない想いがみんなの目を濡らしたのです。
町は一体のロボットのために悲しみに包まれました。
ターボ君は言いました。
「みんな泣かないで。
僕はとても楽しい時間を過ごせたよ。
みんなの笑顔がうれしかったんだ。
やっぱりさみしいけど。。。
たくさんみんなとお話できた。今はすごく気分がいいんだよ。
人間になりたかったなぁ。。。
でも僕は幸せでした。。みんなありがとう。。。ありがとう。。。ほんとに」
そう言って静かに目を閉じたのでした。
チューリップ達が花を咲かせるには十分ではない時期のことでした。。。
続く。。。