ターボ君のお話し。 2


しかし。。。。

しかし幸せは長くは続きませんでした。

ターボ君の故障が見つかったのです。
こんな小さな町ではどうしようもなく
残念ながら
それはもう直すことのできない致命的なものでした。

ターボ君はロボットです。
壊れかけのロボットは必要ないのです。

もうターボ君は必要とされていないのです。


ターボ君はスクラップになることが決まってしまいました。。。

…どうしてなんだ。どうして。。。

町のみんなは思いました。
なんであんなに優しいターボ君がスクラップにならなければいけないんだ。
あんなに綺麗な心を持っているのに…。
せっかく仲良くなれた友達なのに。。。
僕らの一員なのに。。。

町のみんなは一体のロボットのために涙を流しました。
ターボ君がいなくなってしまうことのさみしさ。つらさ。悔しさ。。。。
そんなたまらない想いがみんなの目を濡らしたのです。

町は一体のロボットのために悲しみに包まれました。

ターボ君は言いました。


「みんな泣かないで。
僕はとても楽しい時間を過ごせたよ。
みんなの笑顔がうれしかったんだ。
やっぱりさみしいけど。。。
たくさんみんなとお話できた。今はすごく気分がいいんだよ。

人間になりたかったなぁ。。。
でも僕は幸せでした。。みんなありがとう。。。ありがとう。。。ほんとに」


そう言って静かに目を閉じたのでした。


チューリップ達が花を咲かせるには十分ではない時期のことでした。。。

続く。。。